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【 texture図 】

 このページの図は、たまたま手元にある空中写真から作成した10mグリッドDEM(WGS84、UTM54)を使用して作成した(東西約10km)。
 作成方法は、佐藤ほか(2007)による。

* 佐藤 浩、小荒井 衛、岩橋 純子、関口 辰夫、八木 浩司(2007):「白神山地・泊の平の地形発達と判読地形分類図・自動地形分類図の比較」、国土地理院時報、第113集、pp.121-134

 texture図 と呼ぶものなのかは知らない。地形の細かい凹凸(たぶん数m〜10mオーダー)のことを、”表層のきめの粗さ、細かさ” と表現するらしく、この微地形模様のことを texture と称するらしい。
 スケールが明らかに異なるが、小地形におけるテクスチャーということでもいいような気もする。
 3×3セルのメディアン値と元DEMとの差があるセルの数を、半径100mの円の中にいくつあるかをカウントしたもの。すなわち、岩橋(1994)で尾根または谷としたセルの半径100mでの密度と同義。

【 参考 】
「日本の地形1」(東大出版会)、p.135の図5.1.2
「建設技術者のための地形図読図入門、第3巻」(古今書院)、p.755の表14.0.3
※ 野上(1995)の中に、『地形のきめ(テクスチャ)』 という文言があった。

 texture図と、下段の尾根谷度図を重ねたもの。
 中央部など、谷密度の小さい個所はすなわち平滑斜面が広く、きめが粗くなっている。ちなみにその付近の谷の間隔はほぼ400〜500m。赤茶色に表示されているところは、半径100mの円にカウントされる凹凸がほぼ 0 となっている。
 左右のやや谷が混んでいる個所は黄緑から黄色と細かくなっており、そして谷地形がはっきりしない左下および左やや上は水色〜青色と最も細かくなっている。
 左下は市街地。すなわち、人工構造物による凹凸が細かくカウントされている。
 左やや上はうねうねとした丘陵地で、一部は牧場となっているが人工構造物はほとんどない。すなわち、谷などによって侵食された平滑な斜面ではないので、うねうねが凹凸としてカウントされている。
 ということは、沢が発達しないところ、例えば蛇紋岩地帯とか地すべり地帯は細かく出るのかも。
 尾根谷度図。検索距離30mで作成。

【 参考 】
 この図は高度分散量図(100m四方)に尾根谷度図を重ねたもの。texture図はこれとよく似ている。こちらは高さ方向のばらつき度。上は水平方向の凹凸頻度ということか?

 「日本の地形1」を見ると、山ひだの程度を ”煩雑さ” と呼び、高さの標準偏差を高度分散量としているようにラプラシアンの標準偏差を地形の煩雑さとして示している。ただし同書で示されているのは50mDEMで計算したラプラシアンなので、斜面内の凹凸というより、小尾根を含んだ凹凸になっている。

 「建設技術者のための地形図読図入門」には、斜面縦断形状に関する地形量の1つとして粗度のうち凹凸度を、斜面長/曲率方向の変換数 として定義している。ということは、遷急点と遷緩点が1セットならば分母は 1 。曲率方向が変換しない単式斜面は凹凸度なしということか?
 texture図はこの凹凸度の逆数かとも思ったが、しかし遷急点と遷緩点が1セットあれば 2 。遷急点が2つでも 2 とカウントするから少々違うようだ。
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