エクセルで作る地形解析図(序)

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序(改訂 2022.08.27版)

 最初に作成した序文(下記)をあらためて読むと、頑張ってたな、と我ながら思う。
 このサイトがある程度できたころ、エクセルでこんなことをするなんて、自分で勉強にはなったが非実用的だと悟った。しかし、そんなことなかった。そのころは計算結果の作図手段としてほかのソフトを使うことしか頭になかったので、そのための変換作業がさらに必要だった。しかし、エクセルの 『条件付き書式』 機能を使えば計算結果がそのまま表示できることに10年たってようやく気づいた。
 つまり、XML文書も、コンバートソフトも不要だった。
 もちろん、GISソフトを使える人はわざわざエクセルじゃなくてもいい。しかし、エクセルだけでかなりのことに対応できる。細かい設定や大容量、そして座標付けが必要になれば、その段階でGISソフトにエクスポートするくらいの気持ちでいれば、相当簡便に活用できると思われる。



序.まずは 『基盤地図情報』 と 『 XML文書』

 国土地理院では、地理空間情報の活用の推進の一環として国土地理院のホームページを利用して基盤地図情報の閲覧・ダウンロードサービスを行っている。正確な説明は、本家の国土地理院のHPで確認のこと!
 要するに地図情報が数値で表されているもの。海岸線だとか、水涯線(水系)、行政区画線・地点名、測量基準点などさまざまな情報がある。その中の一部として、日本全国を対象とした10m間隔グリッドの数値標高モデル(以下、10mDEM)データが整備され、平成20年2月よりデータの提供が開始された。ここで使うのは、この10mDEMである。

 ダウンロードファイルは、基盤地図情報(公開用)応用スキーマによって定義された構造を持つデータをJPGIS2.x形式、または、JPGIS2.x(GML)形式で符号化したXML文書ファイルとなっている(2016年より、JPGIS2014(GML)形式 だけになった)。そしてこのデータを表示するための基盤地図情報閲覧コンバートソフト(以下、閲覧コンバートソフト)も用意されている。だったら10mDEMの標高値を、地形計算をして出た値に置き換えればそのままこのソフトで表示できるじゃん!

 閲覧コンバートソフトでは色相や彩度など任意に変化させたり、陰影をつけたりできる。すなわち閲覧者の目的により、例えば緩傾斜面を強調させるなどのことができる。シェープファイルや画像ファイルとして出力・保存もできるため、個々のデータを別なソフトで合成あるいは加工が可能である。また、他の基盤地図情報(海岸線、水涯線、行政区画線など)と組み合わせて表示させることもできる。

 XML文書は、ようするにタグがついたテキスト文書である。そのままテキスト文書として開けば良い。
 最初、windows付属のメモ帳で開こうとした。しかし、表示できる行をオーバーして途中までしか見られない。ワードで、XML文書としてではなく単にテキスト文書として開こうともしたが、うまくいかなかった。それで思い出したのが、昔懐かしい 『秀丸エディタ』 というシェアウェアソフト。
 昔懐かしい、と言ったって、これは私が個人的に懐かしいだけ。かつて、OSがMS-DOSからWindowsに移行する頃に愛用していた。
 ちなみに、ホームページを作成するソフトもいろいろあるが私は嫌いで、今現在、このページも秀丸エディタを使い、htmlタグをキーボード入力して作成している。

 ということで、10m間隔の標高値が入っているXML文書をダウンロードし、その標高値を書き換えるのにエクセルを使い、再びXML文書にすることで閲覧コンバートソフトで各種地形解析図が表示できる、という流れとなる。



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